相続コラム【思いもしなかった権利関係の発見・・・】
皆様、こんにちは。相続勉強会講師の村上です。
まもなく12月という事で、いよいよ年末の慌ただしい 感じがでてくる時期になりました。
さて、本日は「想定しなかった過去の借金」についてです。

先日、相続勉強会にご参加頂いたお客様から
個別相談のご依頼を頂きました。
相談内容は、お父様名義のご実家についてでした。

お父様がもう高齢で、施設にも入っているという事と
お母様が少し認知症の症状が出てきているという事から
お父様が元気なうちに実家の名義を自分にかえておきたいという事で、ご兄弟も同意されているとの事。

ご実家だけでいえばこれで進める事が可能ではありますが
「揉めない相続」を考えたときに、やはりご両親様の財産がどのくらいあるか?
を想定しておかないと、実家だけを贈与した時に後々揉めてしまう可能性があります。

お客様にもその旨をお伝えし、不動産以外の預貯金がどのくらいあるか?
を改めて確認して頂くようにお願いしました。

後日、確認した内容をお聞きしましたところ、
お客様が想定されていた以上に預貯金があったという事で、
この内容だと兄弟の考えもちょっと考えが変わるかも・・・との事。
確かにそのくらいのインパクトがある金額でしたので
その点については改めてアドバイスさせて頂き、対策を講じることになりました。

相続対策を考える場合には、資産の一部だけを見て判断する事は危険です。
勉強会でもお話しておりますが、資産全体を見て判断していかないと
後々困ってしまう可能性がありますので、皆様ご注意下さい。

総合的に対策を講じ、実家に関しては当初の予定通り生前贈与する事になりました。
贈与に際し、不動産の登記を確認すると20年ほど前に設定された
ノンバンク系金融機関の「抵当権」が入っていました。
しかも債務者はお父様ではない、第三者の方の名前が・・・。

不思議に思い後日、お客様に確認しましたところ、その方の事は全く知らないし、
そもそもその抵当権についても全く認識されていなかったとのこと。
このままで贈与する事はできないので、お父様に確認して頂くことになりました。

お父様に確認して頂いたところ、その方は当時の会社の同僚だったそうで
その方がお金を借りる為にお父様の不動産を担保として提供されていた事が判明。
その同僚にはもう連絡は取れず、返済されているかどうかもよくわからないという状況・・・。
これで返済がされていないのであれば、ご自身で返済して頂くしか無くなってしまいます。

今回のケースは幸い、すでに返済が終わっていることがわかりましたので、
無事に進める事ができましたが、実はこのような思いもしない権利の設定がある事はたまにあります。
今回はお父様がお元気な時にわかったので確認作業もスムーズに進みましたが、
これが相続発生後だと確認作業も相当な手間がかかってしまいます。

相続勉強会でもお伝えしている内容ですが、ご両親様がお元気なうちに必ず
「不動産の健康診断」を実施しておくことをおすすめします!

「不動産の健康診断」では、今回の事例のような登記関連が問題ないかどうか?はもちろん
その他解消しておくべきトラブル等「不動産が負債となってしまう」
要因についてチェックし事前に対策を講じることができます。

ご両親様がお元気なうちに
お子様からの声掛けでぜひこの「不動産の健康診断」を実施しておきましょう。

年末から年始にかけて、ご家族みなさんが集まる機会が多くなる時期です。
相続の事を話すきっかけにもなると思いますので
ぜひこの機会に話してみてはいかがでしょうか?

今回のコラムは以上となります。
お読み頂き、ありがとうございました!
ファミリーステージ株式会社 相続勉強会講師:村上
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